それではいよいよ
ローマのことをお話させていただきましょう。
まずは、一生忘れられない初添乗の時の話です。
あれは女子大生とOLの多い
158,000円のロンドン、ローマ、パリ8日間という、
今ならあんまり流行らない忙しい割には中身の薄い
(移動が多いということです)ツアーでした。
なぜかスペイン階段へ行くことになり、
昼食をとったレストランの近くのどこかの駅からか
スペイン階段のある駅まで電車で行くことになりました。
ガイドがいなくて、お客と私だけ。その頃私は添乗経験が浅く
(国内はあったが、海外は初めて)、
「添乗員が知りません。」
とか言ってはいけないと思っていました。
今なら「私も初めて電車で行くんです、
ちょっと駅の位置がわからないので、
ガイドブックを見ながら行きますね。」と言えるのですが、
その頃は、
ガイドブックをお客様の前で開いて見るのも
いけないことのような気がしてました。
だからレストランのトイレの
個室の中で頭に入れて、お客の前では知ったかぶり。
内心はドキドキ、ドキドキしながら歩き、
そうこうしてる内に駅に着きました。
地元の人をチラチラ見ながら、ぎこちなく切符を買い
「あんまりばらけないで下さいね。」と
偉そうに言いながら皆さんと電車に乗り、
ようやく目的の駅に着きました「あー、もうちょっとやぁ」
と改札をを出て階段を登ると、
T字路になっているではありませんか。
「え〜、どっちに出たらスペイン階段に行けるんや〜、
どうしよう、
わからへん右か左か、もうしゃーない
人が多く行く方向や。」
半分やけくそで、確か右の方へ出たのだと思います。
「あった、あった。スペイン階段や。良かったあ。」
と心の中で叫び、
「さあ、皆さん。ここがあの有名なスペイン階段です。
『ローマの休日』の中の オードリー・ヘップバーンのように
アイスクリームでも食べて下さいね。」
それから有名なベネト通りの位置
(あとで聞くと一本横の通りを 教えていたそうだ。)
や集合場所、時間などを説明して解散したのでした。
「あー、心臓に悪っるうー」
ショッピングも何もする気になれず、
すぐさま近くのカフェに飛び込んで
エスプレッソをガブッと一のみ飲み。
そんな思いでのあるスペイン階段なので、
何度行っても妙に感慨深いものがあるのです。
冬に行くと
おいしい焼栗が階段下の広場で食べられます。
天津甘栗と違って少し大きく、
はじけて皮が割れているので、簡単に食べられ、
味はすこしあっさり目の甘さで 美味しいのです。
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